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常陽リビング4月28日号掲載 弁護士・星野学のくらしの法律『刑務所から逃亡した受刑者の罪について』


刑務所から逃亡した受刑者はどのような罪になるのでしょうか?


逃走に対する処罰は「1年以下」の懲役刑です。ちょっと軽い気がしますが、これはただ逃げた場合。刑務所のドアなどの器具を壊したり看守を脅して逃走した場合には「加重逃走罪」とされ、5年以下の懲役刑が科されます。逃走のために住居に侵入し服やお金を盗めば「住居侵入罪」や「窃盗罪」となり、さらに罪が重くなります。

逃走に関する罪は、裁判所の手続きにより身柄が拘束された者を対象としています。従って、裁判所の手続きにより身柄が拘束されていない犯人、例えば現行犯逮捕されたばかりの者が逃走したとしても罪にはなりません。

これは、裁判手続き・司法制度自体には被害を与えていないからという理由です。ただ、罪には当たらないとしても裁判官の心証を悪くし、刑を重くする可能性があるので、捕まったのに逃げるのはやめた方がよいでしょう(もちろん、そもそも捕まるようなことをしないでくださいね)。

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