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常陽リビング3月11日号掲載 弁護士・星野学のくらしの法律『ビデオによる遺言は有効?』

Q
遺産をめぐる家族の争いを避けるため、遺言を映像に残そうと思っています。注意点を教えてください。

A
死後に遺産の分配で家族が争うのを防ぐために遺言を残したいが、自分の考えを正確な言葉で表現するのは難しそうだからビデオで残したいと考える気持ちは理解できます。

しかしながら、ビデオだけで遺言を残すことはお勧めできません。法律上、遺言は「文書」という方法に限定されており、ビデオや音声は無効になってしまうからです。もっとも、文書はその内容があいまい、不明確、あるいは読む人により意味の取り方が異なるなど危険性があることも事実です。

そこで、まず弁護士と相談して「文書」(「公正証書遺言」がお勧めです。)で遺言を作成し、それに合わせてどのような思いで内容をまとめたか、残された家族にはどのような行動を取ってもらいたいかなどをビデオでも残すという方法があります。

弁護士立ち合いの下でビデオを作成し、弁護士に保管してもらえば万全でしょう。

常陽リビング2017年3月11日号

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